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こんにちは。化粧品ブランド Kohana(コハナ)の代表責任者である森屋です。
化粧品の説明欄で「防腐剤不使用」、「防腐剤フリー」などの謳い文句から、防腐剤の存在を知った方も多いのではないでしょうか。
ただ、名前を聞いたことはあっても、その意味について知らない方もいるでしょう。
また、不使用やフリーという文言を見ると、「怪しい成分なのかな?」と気になってしまいますよね。
そこで今回は、このような疑問を解決できるように、防腐剤の概要から肌に与える影響、種類までじっくり解説いたします!
化粧品の防腐剤とは?役割を解説
防腐剤とは、言葉の通り腐ることを防止するための成分です。
そもそも化粧品には、アミノ酸や糖類など、カビや微生物が繁殖しやすい成分が多く使用されています。
これらは一度発生すると瞬く内に繁殖し、成分が変質することに加え、肌にも悪影響をきたします。
肌(体)を守るためにも、防腐剤は必要不可欠なのです。
アメリカで実際にあった事件
1960年代、アメリカでメイクのマスカラ・アイライナーを使用した女性が眼の不調を訴える事件がありました。
そして、調べたところ、マスカラ・アイライナーから「緑膿菌」が検出されたのです。
緑膿菌は感染力が弱く、通常であれば大して体に害を与える細菌ではありません。
しかし、この事件ではアイライナーという狭い空間の中であったため、大量の繁殖を許してしまいました。
結果、眼の不調を訴えた女性は、失明という傷ましい結末を迎えてしまいます。
話は戻りますが、このマスカラ・アイライナーは、防腐が不十分でした。
防腐をしなかったことで、人の人生に大きな支障をきたすほどのダメージを与えてしまったのです。
ただ、防腐を行えば、こういったトラブルが起きるのを防げます。
失明などの危険性を考えれば、防腐剤がいかに大事か分かるでしょう。
肌荒れの危険あり?化粧品の防腐剤が肌に与える影響
ここまでの解説で防腐剤の重要性を、ご理解いただけたのではないでしょうか。
ただ、商品によっては「防腐剤不使用」などと書かれていることもあります。
防腐剤不使用なんて書いてあると、まるで防腐剤が悪い成分かのように感じてしまいますよね。
実際、防腐剤は肌に悪影響を与えるのか?
ここでは、防腐剤と肌荒れの関係を解説いたします。
防腐剤は肌荒れの危険あり?
防腐剤が原因で、肌の炎症が起きることもあります。
人によって異なりますが、発疹が起きたり肌がかゆくなったりするというトラブルが挙げられます。
いわゆるアレルギー症状のようなものです。
そのため、「防腐剤が肌に悪影響を与える」というのは、あながち間違ってはいないでしょう。
ただ、アレルギー症状を引き起こすとはいっても、防腐剤に限った話ではありません。
アレルギーを引き起こす成分というのは幅広く存在し、人によって反応する成分は異なってきます。
例えば、食べ物アレルギーというのもありますよね。
極端な話、防腐剤以外の成分でも、アレルギー症状を引き起こす可能性は十分にあるということです。
簡単にまとめますと、「防腐剤=悪」というよりは「防腐剤=合わない人もいる」が正しいでしょう。
また、後ほど解説いたしますが、防腐剤にも色々な種類がございます。
特定の成分(防腐剤)が原因で肌荒れが起きているようでしたら、別の防腐剤が含まれているアイテムに変えるとよいでしょう。
防腐剤が含まれていない化粧品はない?
先ほども話した通り、防腐剤は化粧品に必要不可欠の成分である一方、「防腐剤不使用」と書かれているものも売られております。
「必要不可欠な成分にも関わらず、なぜ不使用なのか?」
理由は至ってシンプルで、実際に防腐剤に該当する成分が含まれていないからです。
この手の謳い文句が書いてある商品のほとんどは、防腐剤とは呼ばれていないけど、防腐剤と同じ働きをしている成分が含まれているというパターンです。
「防腐剤使用」と記載してあると、悪いイメージを抱く人も少なくはありません。
そのため、防腐剤に該当する成分が含まれていないのを理由に、「不使用」や「フリー」などと謳い文句を付けているのだと考えられます。
要は営業戦略の1つですね。
しかし、あくまでも防腐剤に該当しないだけで効果はほとんど同じなので、実質含まれているようなものです。
したがって、「防腐剤が含まれていない化粧品はない」と思っておきましょう。
意外に多い?化粧品の防腐剤の種類
防腐剤といっても、1つに括られている訳ではなく、色々な種類があるのをご存知でしょうか?
一例として、以下の種類が挙げられます。
・エチルパラベン
・メチルパラベン
・ブチルパラベン
・プロピルパラベン
・安息香酸
・塩酸アルキルジアミノエチルグリシン
・フェノキシエタノール
・フェノール
詳しく知りたい方は、各成分の名称で一度調べてみてください。
まとめ
今回は防腐剤について解説させていただきました。
名称から悪いイメージを抱く人もいますが、役割や効果を知れば、そんなに恐れる成分ではないでしょう。
逆にありがたい成分であることを、ご理解いただけたのではないでしょうか。
他の成分にも言えますが、一番大事なのは正しい情報を取り入れることです。
そうすることによって、「何がよくて何が駄目なのか」が見分けられるようになり、化粧品選びでも自分に最適なものを選べるでしょう。